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日別アーカイブ: 2026年9月16日

攻電社のビリビリ通信~ 新人が伸びる現場、辞める現場~

新人が伸びる現場、辞める現場 電気工事の人材育成で大切なこと

電気工事は、専門的な知識や技術を身につけながら成長していく仕事です。

工具の使い方。

配線方法。

図面の読み方。

機器の取り付け。

安全確認。

測定や試験。

覚えることはたくさんあります。

そのため、新人が入社しても、すぐにベテランと同じ仕事ができるわけではありません。

新人が少しずつ成長し、数年後には現場で頼られる存在になる会社もあれば、仕事を覚える前に辞めてしまう会社もあります。

その違いはどこにあるのでしょうか。

今回は、電気工事における「新人が伸びる現場」と「辞めやすい現場」の違いについて考えてみます。

★最初から分かる人はいない

経験者にとって当たり前でも、新人には分からないことがたくさんあります。

工具の名前。

ケーブルの種類。

材料の呼び方。

図面記号。

回路。

施工の順番。

先輩から、

「これ取ってきて」

と言われても、どれか分からないこともあります。

そんなときに、

「こんなんも知らんの?」

と言われると、新人は質問しにくくなります。

最初は知らなくて当然です。

一つずつ覚えていけばいい。

その考え方で育てることが大切です。

➡“やり方”だけでなく“理由”を伝える

例えば新人に、

「このルートでケーブルを通して」

と指示するとします。

その場では作業できます。

しかし、

「なぜこのルートなのか」

を理解していなければ、別の現場では判断できません。

他設備との干渉を避けるため。

点検しやすくするため。

安全に施工するため。

次の工程を考えているため。

こうした理由まで説明することで、仕事への理解が深まります。

電気工事は、ただ決められた作業を繰り返す仕事ではありません。

状況を見て考える力も必要です。

⚡安全については特に丁寧に教える

電気工事で新人教育をするうえで、安全は最も大切な部分の一つです。

電気は目に見えません。

そのため、

「多分大丈夫」

「前回と同じだから」

という判断は危険です。

新人には、

なぜ確認が必要なのか。

どんな危険があるのか。

どのような手順を守るのか。

判断に迷った場合はどうするのか。

具体的に教える必要があります。

危険な行動をしたときには、その場で止めることも重要です。

しかし、ただ怒るだけでなく理由まで理解してもらうことが大切です。

⚒まずは基本的な仕事から

新人にいきなり難しい配線や盤の作業を任せる必要はありません。

まずは、

✅ 工具の名前を覚える

✅ 材料を覚える

✅ 現場を整理する

✅ 先輩の作業補助をする

✅ 基本的な施工を覚える

といったところから始めます。

一見単純に見える仕事でも、その中には多くの学びがあります。

材料を準備しながら種類を覚える。

先輩の横で作業を見ながら施工順を覚える。

少しずつ現場全体が見えるようになります。

☺質問できる環境をつくる

新人が成長しやすい現場には、

「分からないことを聞ける」

という共通点があります。

電気工事では、分からない状態で自己判断することが特に危険な場合があります。

だからこそ、

「分からなかったら必ず確認する」

ことを当たり前にする必要があります。

そして、先輩側も質問されたときに、

「前も言ったやろ」

だけで終わらせないことが大切です。

同じことを何度か聞く場合には、

「どうしたら覚えやすいか」

を一緒に考えることも教育です。

★実際にやらせる時間も必要

先輩の仕事をずっと見ているだけでは、なかなか技術は身につきません。

基本を教えたら、実際にやってみる時間も必要です。

まずは先輩と一緒に。

次は確認してもらいながら。

慣れてきたら少しずつ一人で。

段階を踏みながら任せます。

新人本人も、

「自分でできた」

という経験を積むことで自信がつきます。

✅できるようになった部分を伝える

新人教育では、ミスやできていない部分が目につきやすいものです。

しかし、成長した部分もきちんと伝えることが大切です。

「工具準備早くなったな」

「配線きれいになってきたな」

「今日は先を見て動けてたな」

そんな一言でも、新人には大きな意味があります。

技術職は、短期間で一人前になれるものではありません。

だからこそ、昨日よりできるようになったことを実感できる環境が重要です。

⚖人によってルールが変わりすぎないようにする

職人ごとに仕事の進め方や工夫が違うことはあります。

しかし、新人にとって一番困るのが、

「Aさんにはこれでいいと言われた」

「Bさんには違うと言われた」

という状態です。

特に、

安全ルール。

基本的な施工基準。

報告方法。

会社としての決まり。

こうした部分は統一しておくことが重要です。

応用や職人ごとの工夫は、基本を理解した後に学んでいけばいいものです。

⚠怒鳴るだけでは人は育たない

安全や品質に関わる場面では、厳しく指導する必要があります。

しかし、

「何やってるんや」

と怒鳴るだけでは、新人は何を改善すればいいか分かりません。

何が違ったのか。

なぜ問題なのか。

次はどうすればいいのか。

ここまで伝えることが指導です。

同じ失敗を繰り返さないためにも、具体的な改善方法まで伝えることが大切です。

☕声を掛けるだけでも安心感は変わる

新人は仕事だけでなく、

「職場になじめるか」

という不安も持っています。

忙しい現場で長い面談をする必要はありません。

「慣れてきた?」

「分からんことない?」

「今日大丈夫だった?」

こうした短い一言でも十分です。

新人側から相談しにくいこともあります。

先輩から声を掛けることで、小さな不安を早めに拾うことができます。

⭐新人を育てることは技術を未来へつなぐこと

電気工事の技術は、一日や一週間で身につくものではありません。

多くの現場を経験しながら、

図面を見る力。

施工する技術。

安全への意識。

トラブルへ対応する力。

少しずつ身につけていきます。

新人を育てるには時間がかかります。

「自分でやった方が早い」

と思う場面もあるでしょう。

しかし、教えなければ技術は次の世代へ残りません。

教える。

見せる。

やらせる。

確認する。

少しずつ任せる。

この繰り返しが、一人前の電気工事士を育てます。

私たちも、経験者の知識や技術を大切にしながら、新しく入った人が安心して学び、長く活躍できる現場づくりを大切にしていきます。